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2023年6月21日
オデビキシバットの進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に対する
希少疾病用医薬品指定、および国内第3相臨床試験開始について
ジェダイトメディスン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:髙橋栄一、以下「ジェダイトメディスン」)は、2023年5月23日、オデビキシバットの進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(以下「PFIC」)に対し、厚生労働省より希少疾病用医薬品指定を受けましたのでお知らせ致します。
またジェダイトメディスンは、オデビキシバットのPFICを対象とした第3相臨床試験(A4250-J005試験)を日本で開始しました。本試験は、日本人PFIC患者を対象とした第3相臨床試験で、オデビキシバットを経口投与したときの有効性と安全性を評価します。オデビキシバットは既にアメリカ(適応症:PFICによるそう痒症)、欧州諸国(適応症:PFIC)で承認され、イプセンファーマスーティカル(イプセン社)によって発売されています。
ジェダイトメディスンは、オデビキシバットを通じて、PFICに苦しむ患者さんに貢献できることを心から願っています。今後もアンメットメディカルニーズを満たすため、医薬品の研究開発を通じて患者さんの健康と生活の質の向上に貢献してまいります。
以上
(ご参考)
▽進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)
PFICは遺伝子変異が原因で、乳児期から慢性肝内胆汁うっ滞による肝脾腫や著明なそう痒感を呈して進行性の経過をとる疾患で、厚生労働省指定難病(♯338)に指定されています。世界的には5〜10万出生に1名の割合で発症し、小児胆汁うっ滞性肝疾患の10-15%を占めると推測されており、我が国の患者数は約100人とされています。
PFICの多くの症例では生後3か月までに発症し、生後3-4か月で黄疸、白色便、難治性のそう痒が顕在化し、肝脾腫、成長障害を伴います。 治療法は対症療法が主体で、保存的治療の無効例は肝移植の適応となります。
▽オデビキシバット
1日1回経口投与の非全身性回腸胆汁酸輸送阻害剤であるオデビキシバットは、小腸で局所的に作用します。オデビキシバットは、年齢3カ月以上のすべてのタイプのPFIC患者のそう痒症治療薬として米国で最初に承認された薬剤です。欧州委員会と英国医薬品医療製品規制庁にも、年齢6カ月以上のPFIC患者の治療薬として承認され、欧州諸国で販売されています。米国と欧州では、オデビキシバットは承認されたPFIC適応症に対して希少疾患用医薬品独占権を持ち、またアラジール症候群、胆道閉鎖症、原発性胆汁性胆管炎の治療に対して希少疾患用医薬品指定を受けています。オデビキシバットは、アラジール症候群患者を対象としたASSERT第3相試験が2022年10月に完了、現在米国で承認申請中、年内には欧州でも承認申請を行う予定にあります。また胆道閉鎖症患者を対象としたBOLD第3相試験が海外で進行中です。
▽ジェダイトメディスン株式会社
ジェダイトメディスン株式会社(ジェダイトメディスン)は、日本の患者の未だ満たされていない医療ニーズに対処する革新的な医薬品の開発と商品化に注力するバイオ医薬品企業として2020年に日本で創業されました。ジェダイトメディスンの経営陣は、日本および世界の大手製薬会社等で高品質の臨床開発、薬事申請、CMC、事業開発および運営に関する豊富な実績を有します。ジェダイトメディスンは、グローバルなファーストインクラス(画期的新薬)およびベストインクラス(明確な優位性を持つ新薬)の薬剤ポートフォリオを構築することを計画しています。ジェダイトメディスンは、ヘルスケアに特化した投資ファンドであるCBCグループ(本社:シンガポール)によって設立されました(詳しくは、www.jadeitemedicines.co.jp を参照ください)。
▽イプセン
イプセン(イプセン社)は、がん、希少疾病、中枢神経疾患に関する革新的な医薬品に注力するグローバルな中堅バイオファーマです。2022年度の売上は30億ユーロで、100か国以上で医薬品を販売しています。外部パートナーシップを通したイノベーション戦略と並んでイプセン社の研究開発は、世界的なバイオテックのハブ都市であるParis-Saclay, France; Oxford, U.K.; Cambridge, U.S.; Shanghai, Chinaを拠点に種々の革新的かつ差別化されたテクノロジープラットフォームに注力しています。全世界の従業員は5,000人で、パリ証券取引所(Euronext: IPN)及びスポンサー付きADR(米国預託証券)レベル1として米国市場に上場しております(詳しくは、www.ipsen.comを参照ください)。